冒険の始まり – Decathlon(デカトロン)の軌跡(第1話/全3話)

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冒険の始まり – Decathlon(デカトロン)の軌跡

Decathlon-magasin-englosDecathlonは今年で40周年を迎えます。この40年間という時間は、まさにイノベーションの連続の毎日でした。その原動力となり、支えとなっていたのが「世界中の人々に、より身近にスポーツを楽しんでもらいたい。」この思いです。

現在のDecathlonを築き上げた、Benoît、Didier、Hervé、Nicolas、Stanislas、そしてStéphane。彼ら6人は、Michel Leclercqが思い描くビジョンを情熱的にエネルギッシュに、それでいて社会的判断力を併せ持ち、共に実現へと導いた創業時のメンバーです。

Decathlonがどのようにスタートしたか、そしてその後、いかにしてわずか7人のメンバーから世界中で総勢70,000人のスタッフが働く今日の姿へと発展したか、彼らと共に振り返ります。

時は1976年。スポーツ界では、サッカーチームASサンテティエンヌ(AS Saint-Etienne)がヨーロッパ伝説を携えて、自国フランスの芝生のグラウンドへと凱旋しました。

陸上競技では、Guy Drutが収めた好成績により、フランス国旗トリコリールはどこよりも天高く掲げられ、その存在を輝かせました。また、アマチュアタイトルにおいても、Bernard Hinaultが活躍。感動的な想い出を届けてくれました。

当時のフランスでは、スポーツはいつも話題の上位に。一躍人気のものとなりました。スポーツ連盟、クラブチームのメンバー数が700万人へと飛躍したスポーツブーム。このような時代背景のもと、Decathlonの冒険が始まります。

その舞台は、Lille(リール)から13マイルほど離れたEnglos。Auchan ショッピングセンターの駐車場でした。

9,999フランと1ペアのソックス

Decathlon-fondations-benoit-poizat1976年7月22日、Decathlonの開店日。瞬く間にそのうわさは広まります。

スポーツ用品専門店。それも、ひとつのストア内に、スポーツを楽しむためのウェア・ギアが豊富な品揃えで、なおかつ驚くほどの手頃な価格で提供されているのです。

どれほど画期的な試みであったことでしょう。 “オープン初日の閉店後には、9,999フランの売上を計上していました。” Benoît Poizatは語ります。

“私たち自身が ’初日最後のお客さま‘ となり、1ペアのソックスを購入することに。そして、売上高10,000フランの記録を達成したのです。”独自のスタイルと顧客基盤を見事に確立。快調な滑り出しとなりました。

数万人ものスタッフが経営に携わるポジションへと昇進した今、 敢えて愛着を込めて “個性的なパイオニアたち” とBenoît Poizatが称する初代経営メンバーは、スポーツへ向けられた情熱に、まだ暗雲が差し掛かっていることを感じ取っていました。

もちろん、苦難も残されていたのです。しかし、彼らの目にはそれらすべてがチャンスであるようにも映りました。壁にぶち当たり、後退。そんなエピソードは、それこそひとつやふたつではありません。

“オープンへ漕ぎつける数か月間前、ストアは未建設の状態でした。そんな状況下、サプライヤーとの商談を行わなければなりません。彼らに会い、話を前へと進めたのは古びた家屋の中でした。雨の中の訪問となれば、ドアが膨張する始末。風に煽られながら商談へとお越しいただくような状況でした。その頃のストアはまだ青写真の状態。それでも、Decathlonらしい精神は、その時すでにそこに実在していました。” Benoîtは笑みを浮かべ、当時の様子を語ります。

社名Decathlonの由来

Decathlon-fondations-benoit-poizat-stickersStanislas Ernoultが世界を跨ぐ旅から帰国したのも、時を同じくする1976年のことでした。スポーツに情熱を注ぐ友人から、Michel Leclercqのプロジェクトを聞きつけます。そして、応募を決意しました。

“3年間ビジネスについて学んだ後、絶好のタイミングでMichelに出会うべくして出会いました。Michelは初めから、多大な決定権を与え、日々の小さなことから将来に向けた大きな判断まで実行していくことをメンバーに求めました。 ” 製品選び、サプライヤーとの折衝、予算の組み立てなど、数々の課題を乗り越えました。

中には、一筋縄ではいかないようなテーマもありました。それが社名の選択です。Michel Leclercqは、スタッフに相談を持ちかけました。“幾度となくブレインストーミングを開催し、アイデアを出し合いました。 ” Stanislas Ernoultはそう回想します。

  • Pentathlon(5種競技、ペンタスロン)
  • Triathlon(3種競技、トライアストン)
  • Decathlon(10種競技、デカスロン)
    ※フランス語ではDécathlonと表記し、カタカナの“デカトロン”に近い発音になります。
  • Marathon(陸上競技、マラソン)
  • Sportland(スポーツランド)
  • Sportmarche(スポーツマルシェ)

候補に挙がった一部の例です。これら以外にも、まるで泉のごとくアイデアは溢れ出ていました。

“おそらくその数は、数ダース分はあったに違いありません。議論に議論を重ね、最終的に選ばれたのが、Decathlonでした。私たちがストアで展開していきたいと考える主たる10種のスポーツをひと言で表す言葉。” それがDecathlonだったのです。

“ 将来的に競合他社によって、同じものが使われてしまうことがあるかもしれない。そんな事態を避けるため、商標権の登録手続きも進めました。” Stanはそう続けて話します。

10年の時を経て、現在はDecat’ という名で知られているストア。前身の名をMarathlonとする小さな都心ストアを建てていたという事例も実際にありました。

ユーザーのニーズに合わせ、地理的環境や規模は異なっていても、いつも同じ名称の看板を掲げたストアでユーザーをお迎えしよう。その軸となる考え方は、初期段階から変わっていません。

ひとつのストアですべてのスポーツを。

今や、Decathlonの代名詞とも言っても過言はないでしょう。

-> 次回「第2話 Decathlonの使命」へ続く

この原文(英語)は、Decathlon(デカトロン)のグローバルコーポレートサイトでご覧いただけます。

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